埼玉医科大学 病理学・中央病理診断部

学会発表

第40回日本脳腫瘍病理学会開催

第40回日本脳腫瘍病理学会学術集会は2022年5月27日(金)・28日(土)に埼玉県川越市の川越プリンスホテルで開催されました。新型コロナ感染が収束していない状況でしたので、ハイブリッド学会(現地参加+ライブ配信)とし、感染対策を行いつつ、可能な限り対面での学会を実施いたしました。皆様のご協力で、総演題数が137題、参加登録者数が346名、現地参加者数が194名と盛会となりました。
今回のメインテーマは、「時空間軸から考える脳腫瘍病理」と設定しました。本学会40 年の歩みを振り返り、次世代の病理医・脳外科医に伝えるべき脳腫瘍病理(診断と研究)は何か(時間軸)、そして、新WHO脳腫瘍分類(2021年)に基づいて日本全国の脳腫瘍病理診断体制の整備と強化を図り、アジア・世界に向けて発信すべきこと(空間軸)を討論することを目的に学会を企画しました。
海外招待講演者として2名の高名な病理医、David N Louis先生 (MGH, Dept of Pathol, USA)とCharles G Eberhart先生(Johns Hopkins Univ, Dept of Pathol, USA)をお招きしました。Louis先生は残念ながら来日がかないませんでしたが、脳腫瘍新WHO分類(CNS5)についてのビデオ講演を行って頂き、ボストンからライブ配信で参加され、質疑応答をして頂きました。Eberhart先生は、学会直前に米国からの入国制限が少し緩まったことがあり来日が可能となりました。Eberhart先生には、実験脳腫瘍の最新データを含むご講演とともに、シンポジウム2(脳腫瘍研究のCutting edge)の討論に参加して頂きました。
私は副会長の藤巻高光先生と事務局長の石澤圭介先生と力を合わせて、参加者にとって有意義な会となるように学会を準備しました。埼玉医大病理学の実験助手さんと秘書さんの協力もあり40年という節目に相応しい会になりました。改めまして皆様にお礼申し上げます。 
(第40回日本脳腫瘍病理学会会長 佐々木 惇)